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《高校入試を終えて》

無事入試が終わりましたが、今年は新型ウイルスの影響で受験生にとって苦難の門出となりました。一日も早く落ち着いて普段の生活に戻れるよう祈るばかりですが、苦境に耐え不自由な生活を克服した時、一段とたくましく成長してくれると信じます。

<卒業生の進路> 2014年~2020年 (中学生50名 高校生7名)
私立高校
上宮  箕面自由学園  大阪学院大  関西大倉  関西学院  関大一高
早稲田摂陵  大阪成蹊女子  梅花  大商学園  金光大阪  英真学園
宣真  興国  クラーク記念国際

公立高校
池田  桜塚  千里青雲  刀根山  箕面  豊島  大阪市立南
渋谷  茨木工科  兵庫県立御影

大学
大阪市立大学  関西大学  松本歯科大学  東京工科大学

イオン(中学3年理科)

3年生の1学期には多くの学校で生物分野と化学分野を学習する傾向があるように思います。化学分野ではイオンを中心に勉強しますが、ここでつまずく生徒が多くみられます。そこでイオンの分野前半のポイントを少し書いてみようと思います。イオンと言うとすぐに思い浮かぶのはテレビのCMで有名な「マイナスイオン」ですが、これは理科で勉強するイオンとは別のもので「空気中に浮かんでいるマイナスの電気を帯びた粒子」ぐらいに思っておくのが無難でしょう。

先ずポイントの1つ目は「イオン」です。イオンは2年の時に勉強した原子が電子を放出したり取り込んだりして正電気や負電気を帯びたもので、陽イオン,陰イオンと言います。これらのイオンは電解質が水に溶けて水溶液の中に生じるもので、自由に動き回れる状態にあります(電離)。だからイオンに関する化学反応は水溶液の中で起こっています。教科書に出てくる陽イオン・陰イオンの記号は覚えましょう。

ポイント2つ目は「電気分解」です。陽イオンや陰イオンがある水溶液に電極を入れます。すると陽イオンは陰極に引き寄せられ、陰イオンは陽極に引き寄せられます。これは同じ種類の電気は反発して、異なる種類の電気は引き合うということから分かります。電極についたイオンは電気を失って元の原子に戻って、原子によっては複数くっついて分子になって電極に出てきます。このとき出てくる物質の種類によっては水に溶けたり、反応したりするので注意しましょう。塩化銅・塩酸の電気分解は覚えましょう。

ポイント3つ目は「電池」です。陽イオンになるのはほとんどが金属です(教科書に出ている金属以外の陽イオンは水素イオンとアンモニウムイオン)。金属の種類によって陽イオンになろうとする強さに大小があり(イオン化傾向)、教科書では大きい順に Na Mg Al Zn Fe Cu Ag C(アルミニウムと炭素を使った電池が教科書にあるので付け加えました。)となっています。ここで2種類の金属を電解質の水溶液に入れて抵抗のついた導線でつなぐと、イオン化傾向の大きい方の金属がイオンになって溶け出し電子を金属板に残します。この電子が導線を通ってイオン化傾向の小さい方の金属板に移動して水溶液中の陽イオンと結合します。電流は電子の流れとは逆なので電流はイオン化傾向の小さい金属から大きい金属に流れたことになります。すなわちイオン化傾向の小さい方が電池の陽極と言うことになります。異なる2種類の金属と電解質溶液で電池ができます。そして、イオン化傾向の小さい方の金属が陽極になる。

期末テストを終えて

期末考査が終わり結果もでているものと思います。いかがでしたか?思ったようにあるいは思った以上に成績が良かった人も、思ったように成績が出なかった人もいることでしょう。ここで大切なことは結果の良し悪しよりもその後どうするかです。先ずはテストを見直して自分が間違ったところをしっかり勉強し直しておくこと。次に、これからの勉強のやり方を見直すこと。集中して継続できる勉強時間をどれだけ確保するかにかかっています。間もなく夏休みも始まります。3年生は悔いのないように過ごすこと、そのためにも志望校をある程度までしぼって目標をはっきりさせるのも良いと思います。2年生は部活動の中心になる時期です。人間性の向上を目指し同時に基本的な学力もしっかりつける努力をしましょう。1年生は新しい環境の中であっという間の1学期だったのではないでしょうか。少し落ち着いたところで友達との関係や勉強の仕方について振り返ってみるのに良い時期です。そして、入学した時の気持ちを思い起こして、2学期以降の中学生活に備えてください。

理科「単位について」

日々の理科の授業で強調していることの一つに「単位をしっかり理解する」と言うことがあります。自然現象には様々な量があって、その中で特に基本的な量が「長さ」と「質量」と「時間」で単位はそれぞれ〔m〕,〔Kg〕,〔s〕です。その他の量はほとんどのものがこれら3つの量が組み合わさってできています。例えば「速さ」は長さと時間が組み合わされてできています。授業では「速さ」とは「単位時間(1秒間)あたりに進む距離」と教えられます。「〇〇あたりの△△」とは△△を〇〇で割るということなので、速さにあてはめると距離を時間で割ることです。単位で言うと〔m〕を〔s〕で割るとなり、式にすると〔m÷s〕これを分数で表しさらに分数の横線を斜めに書いて1行にすると〔m/s〕となって、これが速さの単位になります。また、面積の単位平方メートル〔m2〕はmの2乗でm×mとなり、(長さ)×(長さ)であるということがわかります。すなわち、求めようとする量の単位がわかればどのような計算をすればよいかがわかると言うことです。
計算問題に当てはめると、求める答の単位がわかれば、問題文中の該当する単位がついている数値を答の単位に従って計算すれば基本的には答が出るということです。(公式の中には1/2などの定数が付いている場合があるので注意)どうでしょうか、単位の意味がしっかり理解できていれば計算問題に取り組みやすくなるのではないかと思います。

参考:基本単位としては上記の3つの他に、
「電流」「物質量」「温度」「光度」があります。

七年目の思い

今年も入試シーズンを迎えました。受験生はいよいよ正念場、緊張と興奮が伝わって来ます。教室にもこの時期ピンと張りつめた空気がただよいます。
小・中・高校生が通ってきていますが中学受験の指導は基本的に行っていませんから、受験生は中高生に限られます。特に中学生中心の教室ですので中学生のことを書きます。
七年前の開設当初から教室の理念は変わらず、①少人数の丁寧な指導 ②勉強の習慣をつける の2点に重点を置いています。①学校での教員経験から、40人学級の難しさを痛感し、いかに少ない人数で生徒に理解してもらえるかを常に考えて指導しています。②勉強の習慣を身につけるためには、勉強を続ける為に夢や目標を持つことだと思います。夢や目標があればその達成に向けてがんばります。入試は一番わかり易い目標の1つの例だと思います。行きたい高校に向けて最大限の努力をする。そこにやりたいことが待っていれば鬼に金棒です。
教室には卒業生や親御さんが時々たずねて来てくれます。
最初の卒業生は大学1年生になりました。高校でも引きつづき続けてくれている生徒も何人かいます。「数学で一番上のクラスに入った」「英語クラスに入れた」「クラスでトップになった」など勉強で頑張っていたり、「理科部に入った」「環境科学部できのこの研究をしている」「ミュージカルで主役に抜擢された」などクラブや趣味でも張り切っている様子がわかります。
このように勉強はそれ自体が大切で、人間形成の上に必要なものではありますがそれ以上に、人生100年時代をいかに生きていくかを考え模索すること。知恵と勇気と情熱を持って自分なりの人生を生き抜くことが大切なのではないでしょうか。
彼らが家族や友人や周りの人たちとのコミュニケーションを通じて成長し、素敵な大人になってくれることを願ってこれからも手助けできたらと思います。