《イオン(中学3年理科)その2》

前回はイオンの前半についてポイントを書きました。今回は後半のお話をしようと思います。酸・アルカリそして中和の話になります。

先ず第1のポイントは酸・アルカリとは何かと言うことを覚えること。簡単です、酸とは水に溶けて水素イオン(H)を出すもの。アルカリとは水に溶けて水酸化物イオン(OH)を出すもの。すなわち酸性は水溶液中のHによって生じ、アルカリ性は水溶液中のOHによって生じているのです。と言うことは水溶液中の水素イオンの濃度によって酸性やアルカリ性の強さが決まります。この酸性やアルカリ性の強さを表す数値を水素イオン濃度(記号でpH)と言い、pH7が中性で 7より小さければ酸性、7より大きければアルカリ性です。(数値が小さければ水素イオンの濃度が小さいのではないかと思うかも知れませんが、中学では取りあえず覚えましょう。)酸は水素原子(電離してHになる)と陰イオンになる原子又は原子の集まりがくっついたもの。アルカリは陽イオンになる原子(金属原子)又は原子の集まりとOH(電離してOHになる)とがくっついたものです。主な酸とアルカリの名前と水に溶けるときの電離式は書けるようにしましょう。

第2のポイントは酸性・アルカリ性を調べる薬品(指示薬と言います)を覚えること。主なものとしてリトマス試験紙,BTB溶液,フェノールフタレイン溶液、pH試験紙などがあります。名前と一緒に酸性とアルカリ性でどのように変化するかをしっかり覚えましょう。

第3のポイントは中和です。酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液が混ざり合ってお互いの性質を打ち消し合う反応です。このときの中心的な反応はHとOHがくっついてHOができる。すなわち水溶液中から水素イオンや水酸化物イオンがなくなるという反応です。中和反応のとき酸から出てくる陰イオンとアルカリから出てくる陽イオンがくっついてできる物質を塩と言います。すなわち中和とは酸とアルカリが反応して水と塩ができる反応のことです。

これでイオンの話は終わります。次の機会に別の分野でお話ししたいと思います。