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簡易コヒーラの作成

夏休み自由研究の材料を探しているときに見つけたものです。きっかけは梅田で開催されていた、青少年のための科学の祭典“サイエンス・フェスタ”でコヒーラの展示ブースを見たことです。帰ってから関連するネットを探しているうちに平川製作所のHPに行き当たり、そこで紹介されていた“消しゴムコヒーラの作成”を基に作ってみました。
先ず、コヒーラとはマルコーニが無線通信の実験で受信機の主要な部品に使ったものとして有名です。もちろんこの当時の無線通信は連続した電波による通話ではなく、パルス波(断続する電波)を使ったモールス信号によるものです。
では、私が作成したものについて簡単に紹介します。
制作
材料: 受信機 ・・・ 銅線, LED,抵抗,電池ボックス,木片,アルミ箔,リード線,くぎ,木ねじ
    送信機 ・・・ ユティリティライター(チャッカマンのこと)
工具: ラジオペンチ,はさみ,ドライバー,金づち,半田づけに必要なもの
受信機の制作
下左の写真を参考に作ってください。 ポイントは2本の突き出した銅線に細長く切った アルミ箔を乗せられるようにすることです。

DSCN4592             DSCN4595

送信機の制作
ユティリティライターからライター部分を 取り除いて圧電素子だけにする。(上右の写真参考)

実験
1.受信機の2本の銅線にアルミ箔をふわっと乗せる。この部分がスイッチになっていて、普通の状態ではOFFでLEDは点灯していません。(点灯していれば軽くトンとたたいてやると消えます。)
2.受信機の近くで圧電素子をカチッと押してやると電気火花飛びます。(電波が出ます。)
3.2によって受信機のLEDが点灯します。(電波を受信します。)
4.いったん点灯すると点きっぱなしになるので、軽くトンとたたいて消してやります。

原理
金属どうしが接触しているところは表面が酸化しているため、普通は電気が通らない状態です。これに高周波(電波)を当てると、接触面に電圧が発生し酸化膜が壊れて電気が通るようになるのです。

最後に
・クリップ付きのリード線を増やせば、半田づけの必要はありません。
・木片の代わりに銅線を突き刺すことのできる、例えば消しゴムや発泡スチロールを使えば、くぎや木ねじしたがって金づちやドライバーも要りません。

自由研究

  当塾の1人の生徒から自由研究の相談を受けました。私が理科担当ということもあり、光分野から「分光器」,電気分野から「モーター」,天体分野から「星の撮影」他を提案しました。その生徒は光分野を選んだので、インターネットのホームページを検索して幾つかの「簡易分光器の作成」を提示して選んでもらうことにしました。

 その中のひとつ「CDを利用した簡易分光器」を作ってみましたので簡単に紹介します。普通の大きさのCDを6分の1にカットしたものを、反射式の回折格子として利用します。本体作成の型紙は“京都大学大学院工学研究科電子工学専攻北野研究室のホームページ”からダウンロードしたもので、それを画用紙にプリントして本体を作成しました。以前に市販の回折シートを使った分光器で波長の測定を生徒にさせたことがあったのですが、分光だけであればCDも十分使えるという感想です。分光器本体の写真と蛍光灯を観察したときの写真を付けておきます。

CD分光器 CD分光器   蛍光灯のスペクトル 蛍光灯スペクトル